migakiba kureのイメージ写真。現地事務局・一般社団法人まめなの拠点である旧梶原医院の入り口写真です。上部には花が咲いた桜の木、木造の旧梶原医院の様子が写っています。

04: 中国・広島県呉市(大崎下島)

人と自然が調和する
これからの「暮らし」を考える

2021年度プログラム

広島県呉市、瀬戸内海に位置する大崎下島・久比地区。今回事務局を務めたまめなはこの地で、「くらしを、自分たちの手に取り戻す。」をコンセプトに、相互扶助コミュニティの創出や学育プロジェクト、高齢者生活支援のための技術開発、持続可能な農業など多角的な事業に取り組んでいます。今回、migakibaでは「ともに生きるための技と術」をテーマとし、これからの暮らしや社会のあり方を根本から考えていく場をつくりました。

参加したのは、人と猪の共生を考えるino5、新しい旅や暮らしの形を提案するThe YARNs、自転車を通して創造性の開花を目指すはなまる輪業、無機質なバス停と農を組み合わせ新たな人の交流を起こすAWAYOKUBA、これからの保険を再定義するピースクリエターズ、農業とテクノロジーを融合させるR farmと、多様なメンバーで構成されるチーム。2022年1月にまめなの第一期工事が終わり、次々と久比に自分のやりたいことを探求する仲間が増える中、migakiba メンバーにも、この久比で何かプロジェクトを生み出してほしいという気持ちで、まめなで受け入れ体制をつくり、地域を案内しました。強く意識したのは「本当に心の底からその事業やプロジェクトを実現させたいか?」という問いです。

「あいだす」という学びの空間で各チームが発表した現地報告会には、広島を代表する木造住宅メーカーのヤマネホールディングス専務取締役の岡田様や、呉市市長の新原様そして呉市の企画課の方をはじめ、オンライン、オフラインで46名にご参加をいただき、白熱した場となりました。

プログラムを経て、わずか3ヶ月で、これだけたくさんの事業構想が生まれることに驚きました。そして、相互扶助のコミュニティを目指す、まめな、そしてこれからの久比に必要なのは、それぞれの人の想いを尊重してその想いを実現させるような繋がりのある環境をつくることだと感じました。これからも久比発で、従来の資本主義社会の延長線にはない、人と自然が調和した新しい社会をつくるモデルが生まれることを願っています。

写真:migakiba kureの現地アドバイザー、三宅紘一郎さん

事務局代表

一般社団法人まめな 共同代表/
ナオライ代表取締役

三宅 紘一郎

現地事務局・メンター

写真:migakiba kureの現地事務局代表、福崎 陸央さん/大橋 まりさん/福島 大悟さん

福崎 陸央/大橋 まり/福島 大悟

一般社団法人まめな/島の寺子屋

写真:migakiba kureの現地チーム、更科安春さん

更科 安春

一般社団法人まめな 共同代表/
Nurse and Craft 業務執行社員

Fieldwork見てきた場所

現地事務局・まめなの活動拠点地・久比集落を1泊2日で訪問。1日目は、宿泊施設と食堂が併設され、「学育プロジェクト」を実践する「あいだす」や、「旧梶原医院」、「Nurse and Craft」などを見学し、築170年以上の空き家再生プロジェクトに参加。片付けや床磨きなどを行いました。2日目は、瀬戸内海が見渡せるオーガニック畑で、レモン狩りを体験。終了後は、現地事務局と共に、持続可能な農業、まちぐるみで行っている自給自足文化、自然と共生する暮らし方など、今後の久比の可能性についてディスカッションを行いました。

瀬戸内海が見渡せる丘の上のオーガニックレモン・みかん農園で、現地事務局まめなのみなさんと参加者とでレモン狩りをした際の集合写真
瀬戸内海が見渡せるオーガニック畑でレモン狩りを体験
参加者の一人が、フィールドワーク内のプログラムで、築約90年の古民家(あいだす上本邸別棟)の壁をブラシで磨いている様子
築約90年の古民家(あいだす上本邸別棟)の片付けと洗いをお手伝い

Lecturer話を聞いた人

オリエンテーションでは、大崎下島にて、医療介護ヘルスケア領域で活動するNurse and Craft合同会社代表、深澤裕之さんによるレクチャーを実施。人生100年時代の新しい暮らし方を小さな地域から探索する可能性とその実践についてお話しいただきました。ウェビナー(1)では、広島大学で、大気化学、海洋化学を専門とする岩本洋子さんに、瀬戸内海の環境変化と、これからの重要な視点と課題についてお話しいただきました。

写真:migakiba kureのテーマ講師、Nurse and Craft 代表 、まめな理事 深澤裕之氏

テーマ講師

深澤 裕之

Nurse and Craft 代表
まめな理事

写真:migakiba kureの環境講師、広島大学院統合生命科学研究科 准教授 岩本洋子氏

環境講師

岩本 洋子

広島大学院統合生命科学研究科
准教授

Presentation現地報告会

呉の現地報告会は先月(2022年1月)オープンしたばかりの学びのための多目的スペース「あいだす」で開催しました。あいだすは現地事務局を担当する一般社団法人まめなさんが築170年以上の古民家を改装し、運営されています。オンラインとオフラインのハイブリッドで実施し、会場には呉市長をはじめとした多くのゲストにお越しいただきました。
当日は10時にスタート。各チーム、これまで練り上げてきたアイデアを、熱い想いとともに発表いただきました。動画で感情に訴えかけるプレゼンや、それぞれの専門領域を活かしたアイデアなど、チームによって全く異なるオリジナリティに溢れるものでした。各プレゼンテーション後には、現地事務局の三宅さんと更科さん、ゲストコメンテーターとしてお招きしたヤマネホールディングス専務取締役の岡田宏隆さんによるトークセッションを実施。各チームの想いをしっかりと汲み取った上で、次への展開どのようにできるかの議論が繰り広げられました。また呉市長からはすべてのチームに向けて、行政としてどんな支援ができるのか、丁寧で力強いコメントをいただきました。どのチームもこれから実現に向けて、「いよいよ始まる!」という雰囲気とともに現地報告会を終えました。

発表者がマイクを持ち、スライドの前で話している様子
チーム発表の様子
会場参加者がスクリーンの横に並び、オンライン参加者と一緒に写っている様子
会場参加者とオンライン参加者の集合写真