migakiba atsumaのイメージ画像。太陽に照らされた、厚真町の雄大な平原で、鹿の群れが集まる様子が写っています。

01: 北海道・北海道勇払郡厚真町

多様な資本が織りなす挑戦の土壌

2022年度プログラム

テロワールを大事にする。テロワールとは仏語で「風土の、土地の個性の」という意味を成す言葉で主にワイン業界で使われるが、各地域の特色は「人」「自然」「もの」「風景」などをはじめ、「そこにしかないもの」「そこにいかなきゃ会えないこと」などの文脈から活用しています。そのなかで、北海道厚真町という一見どこにでもありそうな田舎町から、様々な「資本」を見極め、再定義し、さらなる「挑戦」を行っている景色をご紹介したく、このテーマにしました。

都会×地方・ベテラン×ワカモン・デジタル×アナログと「境界を超えて世界をかき混ぜる」をコンセプトにしたマドラー株式会社が事務局を行いながら、挑戦の土壌(A0層:森の土の表面にある大切な層)を耕す株式会社エーゼロ厚真や、希望を贈る事業を後押しする株式会社hope forがメンターを行い、全国から集まった参加者と走り抜けました。

参加者は北海道にUターンして活動したいというチームもあれば、遠くは福岡の会社の仲間で構成されていましたが、厚真町との接点はほぼゼロからのスタートです。事前にスタディをしながらも、一体この地域で何が起きているのか、実際に現地に来て体感してわかるものも多くありました。都会の窮屈さからの解放の側面もあれば、こんなことが「価値」になることがあるのかと、厚真にしかない「ひと」や「風景」を見つけて価値を創造されていきました。

結果、ほぼ全ての参加者に新たな変化が生まれ、厚真町もそうですがその他の地域でも価値を見つけられるような視点を手に入れ、具体的なアクションプランが用意され、行動していきます。普段目にする当たり前にも、視点を変えたり体験を変えることで、新たな価値創造ができるようになっていったと思います。それは、どこか特定の地域でしかできないことではなく、その態度を保つことで、どこでも違いを楽しみながら豊かに暮らせるエッセンスだと感じました。

写真:migakiba atsumaの現地事務局、成田智哉さん

事務局代表

マドラー株式会社 代表取締役社長

成田 智哉

現地事務局・メンター

写真:migakiba atsumaの現地アドバイザー、花屋雅貴さん

花屋 雅貴

(株)エーゼロ厚真 取締役

写真:migakiba atsumaの現地チーム、三浦卓也さん

三浦 卓也

株式会社フェリシモ
地域共働部部長/
株式会社hope for取締役

Fieldwork見てきた場所

道内外の参加者が集った1泊2日のフィールドワーク。エリアテーマの「多様な資本が織りなす挑戦の土壌」を参加者が体感出来るように、厚真の様々な地域資源を資本に事業を起こしている挑戦者を訪ねました。初日は、広大なゴルフ場の開発跡地を商談が出来る滞在可能な公開生産牧場として再生する "GOODGOOD Secret Maison & Farm" を訪問。2日目は、馬搬を生業とする西埜馬搬の西埜さんを訪問し、馬や自然資本を活かすことで生まれるさまざまな価値創造のあり方についてお聞きしました。プログラム最後には、浜厚真の海岸にて厚真の海の活用可能性について考えました。厚真の資源や挑戦者の熱を直接感じられたフィールドワークになりました。

フィールドワークに参加の5チーム14名の集合写真です。
GOODGOOD Secret Maison & Farm を背景に集合写真
厚真神社で行われていたお祭りのなかで、参加者が斧を持って薪を割っている様子が写っています。
厚真神社のお祭りでの薪割り体験

Lecturer話を聞いた人

テーマレクチャーでは、厚真の地域資産の活用に取り組む野々宮さんから、「資本」の捉えなおしについてのレクチャーと、金融資本を文化資本や自然資本に変えていきたいというご自身と地域のビジョンについて語っていただきました。参加者からは、野々宮さんの実践する事業の仕組みや、100年先の施設の本格オープンを見据えた未来のビジョンについてなど、活発な質疑が行われました。
宮さんによる環境レクチャーにおいては、ご自身が林業の研究に取り組んできた背景をもとに、山林の土壌から、まちの挑戦の土壌を育むことへとシフトについてお話いただきました。また厚真町で実施されてきたローカルベンチャー事業を通して、人が人をつなぐ形で新たな人が地域に呼び込まれていくプロセスや、地域の課題を資源に捉えなおす視点について伺いました。

写真:migakiba atsumaのテーマ講師、GOOD GOOD株式会社 代表取締役、野々宮秀樹氏

テーマ講師

野々宮 秀樹

GOOD GOOD株式会社
代表取締役

写真:migakiba atsumaの環境講師、厚真町役場 主幹、宮久史氏

環境講師

宮 久史

厚真町役場 主幹

Presentation現地報告会

北海道厚真町の現地報告会は事務局のマドラー株式会社が運営するコミュニティスペースイチカラで現地&オンラインのハイブリッドで開催しました。雪のなかでしたが、現地にも多くのチームが参加し、また現地事務局から現地の住民の方にもお声がけした結果、役場の方や地域で挑戦している若者やお住まいの方が参加してくれました。
各チームの最終プレゼンを聴きながら、プレゼンのたびに飛ぶ多数の質問を軸に、プランが磨かれ、共感者が増え、一緒にやろうとの声が飛び交いました。メンターの方々からもアドバイスをいただきながら、実際にこの夏から実施していきますとの声も多数聞かれ、参加者が次の行動を胸に誓う姿が見られました。
そして夜の懇親会も含め、全く縁のなかった北海道厚真町が新たなふるさととなり、次のステージに各人が進んでいきました。

現地報告会の会場であるイチカラにて、ゲストコメンテーターである厚真町町役場の久史さんが発表者のプレゼンにフィードバックをしている様子。
ゲストコメンテーターの宮久史さんによるフィードバック
現地報告会の会場であるイチカラにて、厚真の方に協力して欲しいことを参加者がプレゼンしている様子が映っています。
参加者からは厚真の方々に協力してほしいことをプレゼンも